2025年4月18日(金)、東京都江戸川区にある東京医薬看護専門学校にて、同校で初めてのスポーツビジョンに関する授業が開講されました。対象は視能訓練士科2年生で、前期の選択授業「視能訓練士総合講座Ⅱ」として、全15回・30コマにわたる集中プログラムがスタートしました。
本授業は、日本スポーツビジョン協会(JSVA)の普及養成担当ディレクターであり、同協会公認エグゼクティブインストラクターでもある上坂実が担当。スポーツビジョンの基礎理論と実践的トレーニングを融合させた内容で、視能訓練士を目指す学生にとって、これまでにない新たな視点を提供するカリキュラムとなっています。
授業では、「見る力=視力」ではなく、「情報の入力(視機能)」から「出力(行動・判断・反応)」までを一連の流れとして捉え、スポーツビジョンの視点から多角的にアプローチします。V-Trainingを活用した視覚能力の体験や、発達支援、高齢者の転倒予防、スポーツ選手のパフォーマンス向上など、多様な対象に応じたビジョントレーニングの事例も豊富に紹介されます。
さらに、理学療法士や神経科学・光工学の専門家である当協会顧問によるゲスト講義も盛り込まれており、視覚と身体機能の関係や脳の可塑性と視覚発達など、学際的な知識を深める構成となっています。最終的には、学生自身が対象者を想定したビジョントレーニングメニューを考案・発表する実践的な内容にまで踏み込む予定です。
当協会は、今後もこうした教育機関との連携を通じて、視能訓練士の専門性にスポーツビジョンの視点を加え、視生活の質を高める次世代の人材育成を支援してまいります。
第1回授業(2025年4月18日)コマ概要
項目 | 内容 |
授業テーマ | スポーツビジョンとは何か/視覚と運動の関係性について理解する |
学習目標 | スポーツビジョンの基本概念と、視機能が日常生活や運動にどのように関係するかを説明できるようになる |
主な内容 | ・視力と「見る力」の違い
・入力と出力のプロセス(認知・判断・動作) ・スポーツビジョンの測定とトレーニングの基本 ・日常生活や医療との関連性 |
使用教材・機材 | パワーポイント資料、スポーツビジョン測定機器(V-Training)デモンストレーション |
形式 | 座学+体験型講義(導入的実技を含む) |